街は突然に変わる。
この間、駅から家までの道に突然100円パーキングが出現していた。
急に新しいものができると、以前そこがなにであったか
わからなくなりがちだが、そこは小松菜畑だった。絶対に忘れない。
駅前の大通りに面して小松菜畑。忘れようがない。
朝早く出かけると、たまに収穫していたし、
道路をトラクターが横断していることもあった。
それは一体どんな街なんだと思われるかもしれないが、
あとは一見普通な感じで、隣にはたばこ屋、ヤマハのピアノ教室、
マツモトキヨシ、向かいには洋服の青山がある。
私の住んでいるところは23区内でありながら
限りなく千葉寄りの8割方千葉と言っても過言ではない
都営線の小さな駅のある街で今どんどん開発されている。
私が引っ越して来てから4年半くらいの間にいろいろあった。
区民ホール、レンタルビデオ屋(巨大)、
回転寿司アトムボーイ(巨大)、ファミレス(3つ)ができたり、
ダンキンドーナツができたかと思ったら吉野家になったり、
ローソンが潰れたり、潰れても潰れてもいつもメガネ屋になる
土地があったり、フィレオフィッシュを扱わない
マクドナルドができたりと、その変貌ぶりは数え切れない。
そしてどこかおかしい。
短大2年の頃、ある日学校から帰ってきたら家の前がバス停に
なっていたのには度肝を抜かれた。
あと、去年の冬都営線に急行ができた時も何の前触れもなしに
「祝運行」のポスターが貼られた。
うちの母親などは、仕事帰りに乗った電車が自分の駅を
通過した時初めて急行の存在を知ってびっくりしていた。
一体どうなっているのか。
しかし、“バカな子ほどかわいい”みたいなもので、
暇ができると必ず、未知なる旅へと地元をふらふら歩くのだった。